2004年12月28日
【間違いだらけ】 民事再生は経営不振企業を助ける法律である
「民事再生は経営不振企業を助ける法律である」…もっとも誤解の多いのがこれです。
民事再生を申立てて無事、再生計画が認可されました。債務もほとんど免除され、メデタシメデタシ、と多くの経営者は夢をみます。
民事再生を申立てて無事、再生計画が認可されました。債務もほとんど免除され、メデタシメデタシ、と多くの経営者は夢をみます。
でも考えてみてもください。民事再生は原則として、経営陣がそのまま残る手続です。確かに借入金は減ったでしょうが、これから新しい借入をするのは難しいし、取引業者には迷惑かけたし、場合によっては得意先にも迷惑をかけているでしょう。
そんな中で、「これまでの経営陣が同じことをして、企業が立ち直るわけがない!!」のです。これを読んでいる経営者は耳が痛いかもしれませんが、考えてみてください。
自分がダメにした企業をさらに不利な条件から立ちなおすのですよ。別にスーパーマンがきたり、急に得意先が値上げに応じてくれるわけでもないのですよ。
はっきり申しましょう。民事再生が有効なのは、
本業が黒字の企業
なのです。
もう少し広げて言うなれば、
不採算部門、店舗を切り捨てるだけで、黒字になる企業
だけなのです。
よくききます。「確かにうちは本業不振だし、簡単に切り捨てられる部門や店舗はないけれど、債務免除をうけて、経営合理化を図れば大丈夫だ」と。
そんなわけないでしょ。
今までできなかったことがどうして、急にできるようになるのか?考えてみてください。
合理化には資金も必要でしょ、どうやって調達するんですか?
え、材料コストダウンと従業員削減?
はっきり申しましょう。民事再生が有効なのは、
本業が黒字の企業
なのです。
もう少し広げて言うなれば、
不採算部門、店舗を切り捨てるだけで、黒字になる企業
だけなのです。
よくききます。「確かにうちは本業不振だし、簡単に切り捨てられる部門や店舗はないけれど、債務免除をうけて、経営合理化を図れば大丈夫だ」と。
そんなわけないでしょ。
今までできなかったことがどうして、急にできるようになるのか?考えてみてください。
合理化には資金も必要でしょ、どうやって調達するんですか?
え、材料コストダウンと従業員削減?
いやそのために合理化資金が必要なんでしょ。それが、今までできなかったことでしょ。(以下、堂々巡り)
民事再生で法律的にできることは、債務の免除だけです。
従業員の削減もある程度はやりやすくはなるでしょうが、それは民事再生を申立てなくてもできます。
不採算部門、不採算店舗の閉鎖も、民事再生でなくてもできます。
民事再生はちょこっとだけ環境を変えるに過ぎません。
民事再生はちょこっとだけ環境を変えるに過ぎません。
繰り返しますが、民事再生は債務の免除は有効です。でも、事業の建て直しには有効でも無効でもなく、使い方次第なのです。
問題は、経営が不振の経営者には、その使い方がよくわかっていない、わかろうとしない、できない、場合がほとんだというのが悲しいところです。
民事再生が有効な企業は、
本業の建て直しは容易 & 過去の過大投資 & 過剰債務
この3つの条件を備えている会社です。
バブルの時に先代社長が不動産に手を出した、需要予測を誤って工場に過大投資をした、そして、過剰な債務がある、でも本業は順調である、このような場合に民事再生は大きな威力を発揮します。
しかし、今、多いのはこんな企業です。
・本業がダメ
・最近投資をしていない(設備老朽化)
・債務が過剰なのでなく銀行の貸し渋りで資金が苦しい
つまりジリ貧企業。
このような状態の会社が民事再生を申立てたところで、それは問題の先送りにしかすぎません。
民事再生が有効な企業は、
本業の建て直しは容易 & 過去の過大投資 & 過剰債務
この3つの条件を備えている会社です。
バブルの時に先代社長が不動産に手を出した、需要予測を誤って工場に過大投資をした、そして、過剰な債務がある、でも本業は順調である、このような場合に民事再生は大きな威力を発揮します。
しかし、今、多いのはこんな企業です。
・本業がダメ
・最近投資をしていない(設備老朽化)
・債務が過剰なのでなく銀行の貸し渋りで資金が苦しい
つまりジリ貧企業。
このような状態の会社が民事再生を申立てたところで、それは問題の先送りにしかすぎません。
たとえうまく再生計画が認可されても、数年後にはダメになることうけあいです。
こうした企業は、まずは、銀行から融資をもぎ取る努力をする、のが先決であり、その努力もダメだった場合は、素直に破産させる方がいいのです。そうしないと関係者に2度の迷惑をかけてしまします。
確かに銀行の貸し渋りは目に余るものがあります。しかし、同時に、これまで、銀行や取引先に甘えに甘えていた経営者にも相当の問題があるのです。
私がかかわる企業再生は、まず法的手続き以外の方法を探すのですが、手遅れの場合が多いです。ああ、もう少し早く相談してくれていれば、民事再生を申立てなくてもいけたのに・・・・と思うこともしばしばあります。
民事再生は経営不振企業を助ける・・・のではなく、本業が大丈夫だが銀行返済が苦しい、企業なのです。
ただし、ひとつだけ例外があります。
それはすでにスポンサー企業が決まっている企業です。
民事再生は経営不振企業を助ける・・・のではなく、本業が大丈夫だが銀行返済が苦しい、企業なのです。
ただし、ひとつだけ例外があります。
それはすでにスポンサー企業が決まっている企業です。
これであれば、本業が苦しい企業でも、新たなスポンサーにより経営改善がなされる可能性がありますので、有効な場合が多いです。もちろん、そのスポンサーの経営力次第ですが・・・・・。